粉の話

粉のお話　どこでも売っているカメリアは無難が取り柄。ホームベーカリーのレシピ集で使っている粉はほぼ100％「カメリア」。初心者はこの粉で始めましょう。慣れると1キロはすぐ使い切ってしまうし、他の粉の話もたくさん見聞きするし、どうしても他の粉が使いたくなると思います(^^)以下にわたしの使った粉についての感想を書きました。参考にしてください。但し、最初に書いた時と、グリーンで書き足した時とでは４年以上経っています。黒字のコメントは比較的初心者のコメントです。
　「はるゆたか」100%が人気のようですが、味はテリア特号の方がコクがあると思います。はるゆたかより供給も安定しているし、国産小麦のパンを自家製酵母で焼きたい人にはお勧めします。ホシノだと、扱いにくさが全面に出てしまう可能性があります。白神こだま酵母で焼くときにも使いやすいです。

　☆フランセスパン教室ではゴールデン・ヨットとリスドールを使っています
　☆ひとつぶのたねではテリア特号を使っています

　わたしの使った粉

１）スーパーキング　　最強力粉（グルテンが一番強い）日清製粉　270円/キロ
　外国産の小麦が原料。成形がしやすく扱いやすい。ホシノ酵母の油脂分の入らないパンも作れる。あまり市販されていない。富澤商店、クオカなどで購入可。パネトーネマザーと白神こだま酵母は試していません。

２）ゴールデンヨット　最強力粉（グルテンが一番強い）日本製粉
　外国産の小麦が原料。パン教室の粉はこれ。卵や油脂やスキムミルクなどの入ったリッチ系のパン向き。ホシノ酵母のパンはバターかショートニングを入れないとうまく焼けない。パンチを入れてもう一度発酵させるやり方にも不向き。パネトーネマザーとは相性が良い。白神こだま酵母との相性も特に悪くない。ホームベーカリー（ＨＢ）でイーストを使ったパンを焼くと凄いボリュームになる。富澤商店、クオカなどで購入可。たまに市販もされている。

３）コンチェルト　強力粉（クオカのオリジナルブレンド）300円/キロ
　北海道産小麦（ハルユタカ・ホロシリ・ホクシン）100％。国産小麦なので触るとさらさらではなくしっとりしている。国産小麦粉を使うことを前提として書いてあるレシピではそのまま使える。それ以外は水を減らす必要がある。白神こだま酵母で手ごねのパンを焼くときには扱いやすい。グルテンが若干弱いので、成形の時麺棒で伸ばすのは楽。ホシノではまだ製法を研究中。パネトーネマザーはゴールデンヨットとのブレンドで焼いている。

４）はるゆたか（増田製粉） 4890円/25キロ
　北海道産小麦春豊100パーセント。ついに買った。去年のはるゆたかは出来がいいそうだが、確かに扱いやすい。スーパーキング並の扱いやすさ。なんかさわり心地が似ている。丹沢酵母の食パンはおいしい。レーズン酵母のカンパーニュも良く焼けた。はるゆたかのおかげだと思う。安定供給されればずっと使いたい粉だ。今回は富澤商店で購入。

５）生協の国産小麦粉　（日本生活協同組合）
　北海道産小麦だが、種類は不明。グルテンを強化してある。ホシノの食パンがとても良くできた。使いやすかった。

６）テリア特号（ナンブ）（東日本産業）　3700円/25キロ　//　600円/2.5キロクオカ
　ナンブ小麦100％。６年半ほど前のまだパン作り初心者の頃、製粉会社から直接取り寄せて使ってみた。ホシノ酵母で焼いてみたが、悪戦苦闘した。２５キロ何とか使い切ったが初心者に扱える粉ではない。伊藤幹雄さんの「生きているパン」を見ながらやって、どうしてもうまく行かず、矢野さき子さんのやり方でなんとか食べられるパンになり、使い切れた。吸水（水の混ざり）が悪いので、ざっと捏ねてから吸水タイムを取るといいらしい。これは国産小麦粉全体に当てはまる。
　数年ぶりにクオカで買ってみた。たんぱく質11.2％とのことなので、使えるかもしれないと思ったからだ。粉の手触りはコンチェルトよりはるゆたかに近いと思った。でもいざ水と混ぜると独特のもちっとしたてざわりで、普通に親指の下の部分で押さえるとくっつく。で、ひたすら転がす。捏ね上がりの時間は他の粉と変わらなかった。ホシノで作った食パンは良く膨らんだ。味が濃いように感じる。このくらいだったら十分扱えそう。ただ、いつも11.2％もたんぱく質が有るわけでもなさそう。別のお店のナンブは9.5％で、わたしはそんな粉ではとてもパンは焼けそうもない。2003/04/16
　最近（2006年）使う粉はテリア特号が主体。「テリア特号赤」というちょっと良い部分を引いたという粉がおいしいので、今年（2007年）はこちらをメインにしたいと思う。とても使いやすく、今となっては何故昔テリア特号で悪戦苦闘したのか謎。ただ吸水は６０％くらい。上で最初の吸水が悪いと書いているが、今は全くそう思わない。あの頃はまだ捏ねるの下手だったのね、わたし(^^;)（２００７年１月）

７）はるゆたかブレンド（江別製粉）550円/2.5キロ
　北海道産小麦粉はるゆたかとホロシリ、ホクシンのブレンド粉。クオカで購入可
　コンチェルトよりさらさらしている感じで、外麦の手触りに近い。でも水を入れるとまとまるよりべたっと広がる感じ。この辺は矢張り国産小麦。比較的扱いやすい粉だ。ホシノのＨＢ食パンが良く焼けて感激。

８）クリケット（日本製粉）560円/2.5キロ
　口溶けの良い、サクサクパンができるというのが売りの外麦粉。今のところあまり実感なし。多分もう買わない。

９）１ＣＷ　（572310.comで購入）=　No.1 Canada Western Red Spring　のことだそうな。たんぱく質１３％　小麦の芯だけとったというお酒で大吟醸を作るときの米のような小麦粉。農薬の心配もないとか。2.5キロ500円なので、お買い得。勿論最強力粉。但し送料を６００円取られるので、まとめ買いしないと高く付く。　食パンに向く粉で、引きの良いパンが焼ける。窯伸びも凄い。ホシノで焼いてもそこそこのでき。スーパーキング並みの窯伸びが得られる。でもこの粉はイーストで焼いた食パンの方がおいしい。レシピとしては「こぼさんの食パン」が超オススメ。2003/09/04
この粉はその後何度か買った。なんでもいけるが、詰まらないので、買うのを止めた。使いやすいし、スーパーキングより安いので、お買い得。572310.com以外では高い。(2007.1)

１０）はるゆたかブレンド　572310.com版（「春よ恋」入り）たんぱく質11％　2.5キロ　５２０円
　2.5キロをあっという間に使ってしまった。クオカのはるゆたかブレンドより外麦に近い感じでべたつくことはなかった。味は特徴がない気がする。また注文したので、今度はもうちょっと注意して使ってみよう。2003/09/04

１１）9.5％ナンブ　572310.com（府金製粉）で購入　2.5キロ600円
　　たんぱく質が9.5％しかないので、どうなることかと思った。最初は水分が多すぎて失敗したが、後はなんとかパンになった。白神こだま酵母と相性が良くて、中種法でバターをちょっと入れて焼いたら、けっこう普通にふくらんだおいしい食パンができた。ホシノはどうしても水分が多めになってしまうようで、やりにくかった。扱えないことはない、というのは分かったが、特においしい！という粉でもなくて、これならテリア特号の方がずっといいなあと思った。多分もう買わないと思う。2003/10/04

１２）レジャンデール　（ママパンなどで購入）　フランスパン向きの粉。胚芽がちょっと入っているような色をしている。リーン系のパン向き。食パンもオーケー。全粒粉を入れなくても、そんな雰囲気になるので、まあまあ気に入っている。バゲットなどを焼かないので、宝の持ち腐れかも。吸水は６０％強。外麦の割に吸水は悪い。国産並み。国産とブレンドしても違和感がない。2007/01

１３）石臼挽国産小麦　春よ恋100　（ママパンで購入）2.5キロ 800円　とても粒子が細かい粉なので、２割くらい混ぜたくらいでは、普通の小麦粉だけのパンと操作性でも、膨らみ具合でも全く差がない。味の違いはよく分からないが、混ぜた方が体に良さそうなので、食パンにはよく混ぜる。もっと混ぜても良さそう。菓子パンの生地に２割程度混ぜても、生地の色がほんの少し変わる程度。卵入りの生地なら全く分からない。無茶苦茶使いやすい全粒粉。ふすまっぽい雰囲気を味わいたい人にはもの足らないかも。2007/01